目次はこちら。
人権擁護法案に関するカテゴリはこちら。
履歴:
4/5:目次から分離
4/6:BI@Kさんの指摘を取り込み


人権擁護委員

1.人権擁護委員の選定手続き(第二十二条ニおよび三項)の変更
現案「
2 前項の人権委員会の委嘱は、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)が推薦した者のうちから、当該市町村(特別区を含む。以下同じ。)を包括する都道府県の区域(引用者略:北海道の特例)内の弁護士会及び都道府県人権擁護委員連合会の意見を聴いて、行わなければならない。
3 市町村長は、人権委員会に対し、当該市町村の住民で、人格が高潔であって人権に関して高い識見を有する者及び弁護士会その他人権の擁護を目的とし、又はこれを支持する団体の構成員のうちから、当該市町村の議会の意見を聴いて、人権擁護委員の候補者を推薦しなければならない。


修正案「
2 前項の人権委員会の委嘱は、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)が推薦した者のうちから行わなければならない。
3 市町村長は、人権委員会に対し、当該市町村在住の国民で、人格が高潔であって人権に関して高い識見を有する者のうちから、および当該市町村(特別区を含む。以下同じ。)を包括する都道府県の区域(引用者略:北海道の特例)内の弁護士会及び都道府県人権擁護委員連合会が充分な多様性を持つよう選定し、当該市町村の議会の議決を経てた後、人権擁護委員の候補者を推薦しなければならない。

4/6 BI@Kさんの指摘をうけ修正
修正案「
2 前項の人権委員会の委嘱は、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)が推薦した者のうちから、当該市町村(特別区を含む。以下同じ。)における人権擁護委員に係る人種等の属性に偏りが生じないよう配慮して、行わなければならない。
3 市町村長は、人権委員会に対し、当該市町村の議会の議員の選挙権を有する住民で、人格が高潔であって人権に関して高い識見を有する者のうちから、および当該市町村(特別区を含む。以下同じ。)を包括する都道府県の区域(引用者略:北海道の特例)内の弁護士会及び都道府県人権擁護委員連合会の意見を聴いて、かつ、当該市町村の議会の同意を得て、人権擁護委員の候補者を推薦しなければならない。この場合においては、市町村長は、前項の配慮に支障を及ぼすことがないよう、当該候補者に係る人種等の属性に著しい偏りが生じないよう配慮して推薦しなければならない。」

大きな修正点は4点。
1つめは「国籍条項の付与」
人権委員の指示無しには独断で行動ができないとはいえ、擁護委員の持つ潜在的威圧感や、人権委員会の持つ権力を利用し「人権委員にタレ込むぞ」といった行動が取り得るということからこれを付与する。
2つめは「団体条項の削除」
「人格が高潔であって、人権に対し高い見識を有するもの」のほかにあえて「弁護士会その他人権の擁護を目的とし、又はこれを支持する団体の構成員」を加える合理性が見出せないのがひとつ。
さらには人権侵害の調査などを人権委員会の委任で行う場合に「擁護を目的とし、又はこれを支持する団体の構成員」が公正な判断ができるという担保が保障できないのがひとつ。
以上2点からこれを削除する。
3つめは「人権擁護委員選定のプロセス変更」
現案では、
「市町村議会で擁護委員を選定→市町村長がこれを推薦→市町村の属する都道府県の弁護士会、都道府県人権擁護委員連合会が審査→人権委員が嘱託」
となっているが、選定にあたり市町村議会よりも弁護士会などが強い発言権を持つ妥当性が見出せないためこれを、
「市町村の属する都道府県の弁護士会、都道府県人権擁護委員連合会が選定→市町村議会で擁護委員を審査→市町村長がこれを推薦→人権委員が嘱託」
とする。
4つめは「人権擁護委員の多様性の担保」
理由は人権委員の場合と同じ。
4/5 BI@Kさんの指摘を受け
・人権擁護委員の多様性の確保を第二項に移動
・国籍条項の文言を当該地域の「議会の選挙権を有する住民」に変更
BI@Kさんの言われる国籍条項に反対する理由は充分理解できるのですが、ちょっと思うことがありますのでまずは残しておきます。
後日別エントリとしてこの辺の「もやもや」をまとめたいと思います。


2.委嘱の特例(第二十三条)への付記追加
追加:「ただし、前項で定める擁護委員は第二十二条を持って委嘱された擁護委員の定数の半分を超えないものとする。」
4/6 BI@Kさんのエレガントな文言拝借
第二項として追加「2 人権委員会は、人権擁護委員がその第27条の区域内においてその職務を行うことにかんがみ、みだりに前項の委嘱をしてはならない。」

市町村長から推薦する擁護委員の数より多い擁護委員を中央が指定できちゃおかしいでしょ。ってことから追加。
半分が妥当かは別途検討の必要あり。
4/6
BI@Kさんの試案ではなく、その解説に書かれていたエレガントな文言を頂きました。確かに数を明確に規定する必要もないですので、こちらのほうが意図を明確に表していると思いますのでこっちで。


3.職務執行区域(第二十七条)に関して独断を禁止する条文の追加
現案「人権擁護委員は、その者の委嘱の時における住所地の属する市町村の区域内において、職務を行うものとする。ただし、特に必要がある場合においては、その区域外においても、職務を行うことができる。」
修正案「人権擁護委員は、その者の委嘱の時における住所地の属する市町村の区域内において、職務を行うものとする。ただし、特に必要があると人権委員会が認める場合においては、その区域外においても、職務を行うことができる。」
修正案への補足:
法案に必ずしも入れる必要はなく、人権委員会規則に入れることでもOKです。

「勝手に持ち場を離れちゃいかんよ」って部分を追加。
4/6
BI@Kさんの言われるように、第八十五条で定めることが認められている「人権委員会規則」で規定するほうが現実的な気もします。
ただ、その規則をここで書くのも何ですので補足を追加して一応残しておきます。


4.人権擁護委員の人権侵害の相談に応じる職務(第二十八条三項)への補足
補足「上記第三項において当該相談に対し、直接または間接的な利害関係を持つような人権擁護委員にこれを行わせることはできない。」
4/6 6番を新設してこれを一旦破棄します。

これは、「外国人差別」に対して「外国人の人権擁護に関する団体に属するもの」や、「同和差別」に対して「同和差別に関する人権団体に属するもの」のように、被害者に対し過剰に入れ込んでしまうような組み合わせだと、充分な公平性の担保が得られないことから追加。
ただ、この判断を誰が行うか(人権委員会か人権委員事務局の局長か、人権擁護委員連絡会か)ってのは保留。
4/6

利害関係者だと相談にすら乗らせないとまで手当する必要性は、webmasterはないのではないかと思います。救済手続の公正性が保てればいいわけですから、そちらで手当をする方がwebmasterにとっては自然です。その場合も、必ず(か加害者の申立てをトリガーとするかは選択の余地がありますが)複数のバックグラウンドの異なる人権擁護委員で担当するようにすればいいのではないでしょうか。

というBI@Kさんの指摘の通り複数の人権擁護委員に相談に当たらせることで充分公正性が担保できると考えられますので一旦この案を破棄し、新たに6番を新設します。


4/1追記:

5.人権委員の職務(第二十八条)への追記
追加「七 第四十一条一項六号に定める文化的差異に関する啓発等その他の指導をすること。」
修正「六 第四十一条一項六号に定める文化的相違に関する啓発等その他の指導をすること。
 七(現六) (略)」

修正案第四十一条一項六号に関連して追加
4/6
BI@Kさんの、現案の第六項にある「その他0」は最後にあるのが自然であるとの指摘から六号に追加し現六号を七号とします。


4/6追加:

6.人権擁護委員の職務として行う「相談に応じること」(第二十八条三項)に公正性を担保するための小委員会(チーム)を規定する。
追加:「
第**条 人権委員会の事務局の地方事務所(以下地方事務所)の長は、人権擁護委員が第二十八条一項三号の職務を行う場合 小委員会を設置しなければならない。
2 小委員会は当該地区の人権擁護委員のうち任意の三名によって構成する。
3 地方事務所の長は小委員会委員の任命において、当該相談に対する公正性を考慮し人種等の属性に偏りが生じないよう配慮して、行わなければならない。
4 (小委員会の任期に関する規定)」
補足:
これこそ人権委員会規則で良さそうだけどまずは条文として入ておく。

人権擁護委員への相談に関する職務(第二十八条一項三号)の構成を担保するために擁護委員のチームを編成させる。(4番の修正案の修正)
条文は人権調整委員(第四十八条)の規定から拝借。
小委員会という名前は激しく適当(笑)
委員会と書くと合議的な組織な感じで、どちらかというとチームのような感じなんだけど都合のいい言葉が見当たらないのでこれで。
認者は地方事務局の長としたのは、ここまで人権委員に行わせるほどクリティカルではないと思われるため。擁護委員協議会や連合会でもいいんですが両方とも擁護委員の意見交換の場というか組織に見えるのと、組織の指向が違うように見えるのでまずは地方事務局ということで。
ニ項では3名のチームを規定
これ以上増やしても現実的じゃないし少ないと公正性の担保が微妙なので3人でよさそう。
三項では多様性の確保規定
ただ、「当該相談」としてしまうと相談事にチームを作らなきゃならないように読めてしまうのでその辺の文言は保留。
四項ではチームの任期を規定
あんまり長い期間同じチームでやるのではなく、かといって事案ごとに改編されないような任期規定がいいのかなと思いつつもうまい文言が浮かばないのでとりあえずこの形で置いておこう。


このエントリをつぶやくこのWebページのtweets このエントリーを含むはてなブックマークはてなブックマーク - 修正案:人権擁護委員編