割と書きたい事がいっぱいなのに時間が無い。
なので、ちょっと縮小気味に気になる話題だけピックアップ。

  • 小沢一郎の「ドレスデン爆撃でアメリカが謝罪」は事実無根?
  • あやしげな民主党の農業政策
  • 中川秀直の民主党批判
  • 七夕飾り
  • 報道2001での武村健一の話

小沢一郎の「ドレスデン爆撃でアメリカが謝罪」は事実無根?

民主党:小沢代表 安倍首相と討論で 議会制民主主義の定着訴え

 特に、久間発言では、小沢代表は、ゲルニカ、ドレスデンでの無差別爆撃をドイツ、アメリカが戦後謝罪したことを挙げ、核兵器廃絶のためにも、広島、長崎への原爆投下についてアメリカに謝罪を要求すべきと主張。首相は、アメリカの核抑止力に頼っている以上要求できないと答えた。これに対して、小沢代表は、「言うべきことは言うのが本当の同盟関係だ」と首相を批判した。

1日に行われた小沢一郎と安倍晋三の党首討論で、小沢一郎が発した「ドレスデン爆撃でアメリカが謝罪した」という発言に対して疑義が起こっています。
ドレスデン爆撃「米が謝罪」小沢氏発言は誤り? 与党ら反発|政局|政治|Sankei WEB

1日に行われた安倍晋三首相と小沢一郎民主党との党首討論会で、小沢氏が「米国は(第2次世界大戦の)ドレスデン無差別爆撃について謝罪している」と指摘し、原爆投下について米国に謝罪を求めない日本政府の姿勢を追及したが、この問題で政府・与党側が事実関係が間違っているとして強く反発している。
 「(小沢発言は)事実に反する。ドイツは米英に謝罪を求めていないし、米英はドイツに謝罪していない。小沢氏は歴史をねじ曲げ、政局に利用しようとした」
 自民党の中川秀直幹事長は5日、記者団にこう語り、小沢氏に党首討論などの公式の場での釈明や謝罪を求めた。塩崎恭久官房長官も会見で「事実でないことを言ったのは政治的発言だから、政治的責任が問われる」と指摘した。
 1日の党首討論会で、小沢氏は米国はドイツに謝罪していると2度にわたって強調し、安倍首相に対し「謝罪を求めるという考えで、米国といろんな機会に話をすべきだ」と迫った。ただ、米国がいつどのように謝罪したかに関しては言及しなかった。

参考:ドレスデン爆撃 とは
この件について各所から反論が起こってます。
中川秀直公式Webサイト – トゥデイズアイ : (党首討論)7月1日の小沢代表の質問は「ウソ」に基づく。だから、もう一度党首討論開催を by nakagawa

一度は党首討論に応じてもらわなければならない。なぜならば、7月1日の党首討論の小沢代表から安倍総理への質問の中に、歴史的事実に反する「ウソ」に基づく質問があったからだ。これは小沢代表の質問の論旨の中核における「ウソ」である。
それは、第二次大戦中のドレスデン爆撃について、米国がドイツに謝罪したということだ。小沢代表は、米国はドイツに謝罪したのに日本には謝罪していない、と安倍総理を問いただした。しかし、米国がドイツに謝罪した事実はないし、ドイツが米国に謝罪を要求しているということもない。
7月1日の小沢代表の質問は「ウソ」に基づいている。他国同士の歴史の事実誤認は国際社会を生きるリーダーとしては問題だ。だから党首討論をもう一度開催して、「ウソ」を認めたうえで、党首討論をもう一度やるべきだ。

たむたむの自民党VS民主党:ドレスデン爆撃「米が謝罪」小沢氏発言は誤り – livedoor Blog(ブログ)

主党は、批判に応え、今度は「謝罪」と「和解」を同じように扱っていますが、それこそ大間違いです。
 だって、日本と米国は同盟関係を築くほど仲良く「和解」しているのですから。
 民主党と小沢代表の「いい加減さ」にはあきれるばかりです。
 問題は、これは国内問題ではなく外交問題なのです。本当に危ういです。

民主党小沢代表「アメリカはドレスデン爆撃を謝罪した」??? : 週刊オブイェクト

どうやら意図的な捻じ曲げ行為を信じ込んでしまった事に加え、イギリスとアメリカを勘違いした結果、訳の分からない答弁になってしまったのが真相のようです。

これは政治家として国際的に相当な失態と言われても仕方ないんじゃないでしょうか。この一点を持ってしても民主党に日本という国を預けられないと言い切って問題ないほどの大問題でしょう。
これはもっと大きなニュースになっても良い様な気がするけどなぁ。

あやしげな民主党の農業政策

上で参照した「たむたむの自民党vs民主党」から小沢一郎が力を入れている農業政策に関する疑義を取り上げてみます。
これも同じく1日の党首討論からみたいです。
たむたむの自民党VS民主党:民主党の農業政策のデタラメ – livedoor Blog(ブログ)

◎安倍総理
 農業政策について、小沢さんは全ての農家に所得補償をする。そして、関税は撤廃をして、輸入は自由化して、そしてなんと食料自給率は100%にしていこうという事であります。
 今の耕地面積の3.5倍、実は100%にするためには必要なんです。まずは自給率100%について、具体的に説明をいただきたいとおもいます。
◎小沢代表
 所得補償という事を、私は以前は不足払いという事を言っておりました。市場を自由にすると言っても、相手が自由にしなきゃこっちも自由にする必要は無いのですけれど、自由トレード、自由貿易協定を私はどことでもやれと言う主張であります。
 それによって市場価格が国内生産費よりも下がった場合に不足分を払うと言うのがわれわれの考えです。
◎安倍総理
 では、38万ヘクタール、休耕地においてですね、耕作放棄地を、全て、ここで小麦作ったとしましょう。日本で輸入している小麦、大豆の何パーセントになると思いますか?たった1割ですよ。耕作面積、これを作っている、日本が輸入している、小麦と大豆の耕作面積は、38万ヘクタールは1割にしか満たないんです。
 10倍くらいに生産性をあげなくてはならない。大変条件が不利な日本でそんな事が出来るわけが無い。
◎小沢代表
 私は自由な市場で、市場価格が生産費が下回った場合、何らかの理由で、その安全弁として実質不足払い、所得補償方式と言う仕組みを作っておくべきであると主張しております。

実は1日の党首討論は見れなかったんですが、このところのツッコミの多さを見る限り見ておくべきだったと後悔しきりで(´・ω・`)
さておき引用箇所を見るだけでかなり政策として怪しげだなというのが分かるんじゃないでしょうか。
私も食料自給率の切り上げは政策として割と優先度が高いんじゃないかと思ってます。
というか、法人の農業参画をもっと推進して効率的に食料を生産する体制を作るべきだと思ってます。
読売の記事が経緯を詳しく扱ってるので転載。詳細はリンク先で。
国内農業 活性化へ期待 株式会社の経営 解禁へ : なるほど経済 : 特集 : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

◆「食の安全」背景に企業も意欲
 政府は、2005年度から、現在は構造改革特区に限定されている株式会社による本格的な農業経営を、全国的に解禁する。株式会社に農地の賃借を認めることが制度の柱で、農業人口の減少と耕作放棄地の増大などで危機的な状況に陥っている国内農業を活性化する新たな担い手として期待されている。

この先世界的にバイオ燃料需要や干ばつ水不足の影響で農作物の価格が上がりそうなこの時期こそ、ちゃんと国として今後の農業というか食料政策についてビジョンを示すべきだと思います。
それは農家の保護や農業の保護という観点ではなく、日本の食料政策というフレームの中で語られるべき話であって、小沢一郎の言っている様なばらまきによる票田の確保という次元の話じゃない訳です。

中川秀直の民主党批判

更新頻度が高くてそれなりに信頼して読んでいる政治家のBLOGはそれほど多くないですが、その中で様々な分野の話題を定期的に更新しているのが前述の中川秀直自民党幹事長のBLOG「中川秀直 トゥデイズアイ」。
その中から最近気になった話題をピックアップ
中川秀直公式Webサイト – トゥデイズアイ : (テレビ討論)小沢民主党は財政再建目標を先送りするのか by nakagawa

?中川の眼?
今朝のテレビでの党首討論で、小沢代表は重要なことをいった。消費税率を「当面」あげないことで、借金返しが遅れることを認めた。そして、「当面」とはセーフティネットでみんなの生活を守れるようにするまでとのことのようだ。つまり、選挙目当てのセーフティネットという名のバラマキ財政をしてから、そのつけ回しは消費税増税をしようということなのだろう。与党は2011年度に基礎的財政収支を黒字化する目標を立てているが、民主党はこの目標を先送りするつもりのようだ。

民主党の政策はほとんどのものが「財源は?」の一言で破綻するようなものが多いと思うわけですが、代表からして同じ様なスタンスであるのがよくわかります。
選挙戦では票欲しさから割と耳あたりのいい政策が出される事が多いのは例を引くまでもなく、その耳あたりの良さを除外したところに政策としての優劣ってのが見えてくるんじゃないかと思ってます。
ただ、中川幹事長自体が自民党の人ですので、そのへんはさっ引いて読むといいんじゃないでしょうか。
(それほど偏った見方をしているとは思いませんが。)
中川秀直公式Webサイト – トゥデイズアイ : (参院選)社保庁解体は「ストップ公務員天国」の第二ラウンドだ by nakagawa

?中川の眼?
社説で言う「本質から逃げずしっかり語れ」は、正論である。
社会保険庁問題の本質は、「でたらめな作業を続けてきた社保庁とそれを見て見ぬふりをしてきた幹部の責任」にある。
これは安倍内閣が社会保険庁「解体」というパンドラの箱を開けたことをきっかけに出てきたものである。もはや、隠蔽・先送りができなくなったのだ。
この社会保険庁「解体」は、郵政民営化を第一ラウンドとする「ストップ・公務員天国」の第二ラウンドなのだ。これが第三ラウンド=公務員制度改革、第四ラウンド=道州制、第五ラウンド=省庁再再編につながる。

ここは少し責任逃れと言われても仕方ないかも。
社保庁問題の責任は
「1.社保庁職員と幹部」「2.監督官庁の厚生省」「3.社保庁長官と厚生大臣」「4.その任意権者の内閣総理大臣」「5.総理大臣を任命した国会議員」「6.その国会議員を選んだ国民」
と、
「1.社保庁」「2.行政の長である内閣」「3.行政を監視しきれなかった国会議員」「4.その国会議員を選んだ国民」
という2つの責任系統があるんじゃないかと思う。
番号が大きくなるほどその責任は薄まるとはいえ、社保庁を監督できなかった内閣や与党の責任は確実にあるのは忘れちゃいけないと思う。
ただ、野党には与党を監視する責任があるのも確かで、居丈高に国会で追求する野党議員の姿に疑問が浮かぶのも確か。
特に連合や自治労を支持基盤とする民主党が声高に非難を叫ぶというのはいくら何でもおかしいんじゃないかと。

年金記録問題で、安倍総理は決断力と実行力を示した。「官から民へ」の構造改革路線をしっかり歩んでいることを示した。
小沢代表は、年金記録問題で、何を示してもらえるのか。社会保険庁職員の生首を切れないという小沢代表は、国民の立場に立つのか、親方日の丸体質の官公労の立場に立つのか。

安倍内閣が着実に改革を実行しているのは評価してもいいんじゃないかと思いつつ、もうちょっと巧くPRしながらできないもんかなと考える。
安倍政権になってからの国会運営や各所での発言を見る限り、なんとなく事後的にPRしてるのが多い、言い換えればPRが後手後手に回ってるような気がする。
だから「野党に攻め込まれているように見え」て正当な評価が得られてないんじゃないだろうか。
小泉内閣の時は国会に挙げる前に首相自らガンガン発言してたんじゃなかったっけな。
ちょっと良く覚えてないけど。

七夕飾り

内閣官邸で面白いプロジェクトをやってました。
「美しい国、日本」資料室 – 美しい国づくりプロジェクト あなたの思う美しい国ニッポン第一弾 「七夕への願い」著名人直筆短冊一覧
各大臣や有名人の七夕かざりが写真で見れます。
この中でもやっぱり麻生太郎外務大臣がずば抜けて美しい字を書いてます。
麻生太郎外務大臣

とこしえに
いま生まれでる みとりごの
まなこに映る 空の蒼さを
 外務大臣 麻生太郎

他の方だと伊吹文明文部科学大臣や、柳沢伯夫厚生労働大臣小池百合子防衛大臣の字が奇麗だなと思います。
あと赤城徳彦農林水産大臣は何を書いてるんでしょうか。

報道2001での竹村健一の話

7/8放送の報道2001の「竹村健一のいっぺん言うてみたかった」で語られていた内容が最近考えていた事とスバリ一致してたのでちょっとびっくりした。
動画とか文字起こしが見つからないので発言をそのまま載せる事はできないが、その主眼は

年金の積立金をもっと積極的に活用すれば増税も国庫負担率アップも必要なくなるかもしれない

って事だ。
これもっと政治の世界で語られても良い内容じゃないかとずっと思ってた。


厚生労働省年金局の発表資料を元に年金財政をさらっと紐解いてみる。
(年次が揃っていないのはデータが見つからなかったためで他意はありません)
平成16年度時点で厚生年金をはじめとした各種年金の年度末積立金は簿価で198兆円。

●公的年金各制度の財政収支状況 公的年金各制度の財政状況ホームページ

巨額なのでそのまま市場に流す訳にもいかない(*)が、海外の株式市場やファンド、債券などで運用することで(原資が巨額なだけに)巨額の運用益を得る事が可能だ。
(*:巨額の資金が市場規模を越えて流入するとバブルなどの金融市場の混乱を招くため)
事実、先日の厚生労働省の発表によれば平成17年度の国民年金と厚生年金の積立金による運用益で過去最大の9兆8344億円を得ている。
年金運用益 9兆8344億円 : 金融ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

昨年度 株高影響で過去最高
 厚生労働省は3日、2005年度の厚生年金と国民年金の収支決算を公表した。積立金の運用益は過去最高の9兆8344億円で、前年度から5兆8756億円の大幅増となった。運用利回りは株高などの影響で厚生年金が6・82%、国民年金が6・88%で、当初の見込みを大幅に上回った。01年度に年金積立金の自主運用を始めて以来、5年間の収益の累計は23兆6792億円に達した。
 積立金残高は、厚生年金が前年度比2兆996億円増の140兆3465億円。国民年金は9兆6767億円で、年金住宅融資の繰り上げ償還のため、前年度より384億円減少した。
 厚生年金全体の決算は8兆3267億円の黒字で、3年連続の黒字計上となった。保険料収入は、料率引き上げなどで6047億円増の20兆584億円。給付は受給者が増えて4482億円増の21兆9863億円となった。
 国民年金は4023億円の黒字で、2年ぶりに黒字に転換した。保険料収入は1兆9480億円、給付は1兆9527億円だった。厚労省は、運用益の大幅増について「市場の運用環境は毎年変動するので長期的な視点で評価する必要がある」と説明している。

この運用益がどれほど巨額なものかは、平成19年一般会計予算における消費税収が10兆6450億円であると言えば分かるだろうか。
1.平成19年度一般会計予算:財務省
要するに「年金積立金は巨額であるが故に、それ自体が強力な利益を生み出す」という視点が必要なんじゃないかと思う。


現在の年金のポートフォリオを見てみると
厚生年金、国民年金の積立金運用

国内債券 国内株式 外国債券 外国株式 短期資産
67%
(±8%)
11%
(±6%)
8%
(±5%)
9%
(±5%)
5%

となっている。
この表から財投などの国内債券比率が極めて高く、ローリスクローリターンな運用をしている事が見て取れる。
もちろん、国民の年金が運用の損益で大幅に減る事は望ましくないものの、もう少しリスクを取って高い運用益を目指すべきじゃなかろうか。


例えば自由と繁栄の弧、自由と繁栄の回廊で重要な拠点となるGUAM(グルジア、ウクライナ、アゼルバイジャン、モルドバ)諸国の産業への投資や、今後経済的発展が予想されるCLV(カンボジア、ベトナム、ラオス)などへの投資は日本の外交方針とも矛盾せず、資金が必要な相手国の事情とも併せwin-winの関係が築けるんじゃないかと思う。
そうでなくても、海外株式や国内株式の保有比率を上げてより大きな運用益を考える事が今後の社会保障制度を考える上では重要なんだと思う。


消えた5000万件だのなんだのに血道を挙げるよりも、こういった未来に向けた話をちゃんと国会の場で行って欲しいと本気で思う。
まぁ、今の野党じゃ難しいわなとも思うけど(´・ω・`)ショボボーン
って竹村健一ってフルブライターだったのか
(,,゚Д゚) ハジメテシッタ