特集/中国毒餃子事件(2008-)

東アジアnews+ / 【毒ギョーザ】天洋食品、従業員を大量一時解雇か 一部従業員は既に退職したことを認める[03/03]

1 : いや〜ん!! けつねカフェφ ★ : 2008/03/04(火) 01:58:25 ID:???
天洋食品、従業員を大量一時解雇か ギョーザ中毒事件

中国製ギョーザ中毒事件で、河北省石家荘市にある製造元「天洋食品」が3日、従業員を工場に集め、
退職申請書を配布したことが分かった。事件が長期化し工場再開のめどが立たない中で、工場側が
従業員の大量一時解雇に踏み切った可能性があり、一部従業員は既に退職したことを認めた。一方、
天洋食品は共同通信の取材に「何も話すことはない」と確認を避けている。

退職した女性従業員の父親=石家荘市在住=は「操業停止中の娘の月給は300元(約4350円)しかなく、
操業中の3分の1にも及ばない」と説明、工場の操業再開時期について「工場からは5月1日以降と聞いている」
と話した。別の男性従業員2人も「多数の従業員が既に退職した」と認めた。

3日午前、工場には200人から300人の従業員が入り、この後、100人近くが「退職申請書」と書かれた
紙を持って工場内を歩いているのが確認された。従業員三百数十人のうち一時解雇の対象が全員かどうか
は不明。従業員の一部は引っ越し荷物とみられる大きなかばんや袋を抱えて工場を立ち去った。

従業員の大多数は地方出身者で、半数以上は20〜30歳ぐらいの女性とみられる。多くは取材に一切
答えず無言で、一部は工場を出る際に警備担当者から呼び止められ、何らかの指示を受けていた。

一方、工場の外に現れた工場幹部とみられる男性は取材に「何も話すことはない」と話した上で、
逆に報道陣をカメラで撮影し「不当取材の証拠にする」と声を荒らげた。

■天洋食品 中国の河北省食品輸出入集団に属する国有企業の食品加工工場。同省の石家荘市にあり、
ギョーザ、くし焼きなどの冷凍食品を主に製造、輸出している。昨年の対日輸出は3970トン。同社によると、
1994年に中国で輸出食品の生産資格を獲得。95年には日本の農林水産省にも登録され、2001年と05年
に農水省も現地検査した。1996年から日本の双日食料と取引。総資産は8057万元(約12億円)。(共同)

ソース:MSN産経ニュース 2008.3.3 22:07
http://sankei.jp.msn.c...014-n1.htm
http://sankei.jp.msn.c...014-n2.htm

関連スレ
【毒ギョーザ】中国・天洋食品の一部従業員、工場に戻る〜生産再開に向けた動きかどうかは不明[03/02]
http://news24.2ch.net/...204458273/

【毒ギョーザ】天洋食品、従業員を大量一時解雇か 一部従業員は既に退職したことを認める[03/03] * c

予想の範疇。

東アジアnews+ / 【毒ギョーザ】「日本のメディアは反省しろ!」、新華社系で日本を非難する論説を掲載[03/03]

1 : すらいむ一夜干φ ★ : 2008/03/03(月) 18:23:10 ID:???
中国国営新華通信社が発行する国際先駆導報は3日付で、中国製冷凍ギョーザに
含まれていた殺虫剤成分のため日本で中毒者が出た事件に絡み、日本のメディアは
偏向報道をしており反省すべきだなどとする論説を掲載した。


同論説は、日本の一部のメディアが「事実が判明していないのに歪曲して報道」、
「日本の政府部門もメディアと巧妙に連携し。具体的な情報がなかった時期にも、
メディアは『関連証拠』を探し出し、改めてあおりたてた」、「メディアとしての節操が
ない」などと非難。更に、一部には冷静な対処を求めた報道もあったが、「理性的な
声はあまりにも少なかった」などと論じた

また、2月20日に重慶市で行われたサッカー東アジア選手権の日中戦について、
「日本チームを野次った中国人ファンは少数だったが、日本のメディアはまたも、
騒ぎ立てた」、「一方、中国メディアは国民に向かい、冷静に行動するよう呼び
掛けた」と指摘。「日本のメディアは中国の批判をするが、反省が必要なのは
自分たちだということを忘れている」と決めつけた。

国際先駆導報によると、同論説の執筆者は日本在住の中国人という。

中国情報局
http://news.searchina...._001.shtml

【毒ギョーザ】「日本のメディアは反省しろ!」、新華社系で日本を非難する論説を掲載[03/03] * c

韓国のどこぞの新聞社と良く似た社説。

東アジアnews+ / 【中国】ギョーザ事件が影響か 対中輸出日本米が中国の港で足止め 通関のめど立たず[03/03]

1 : 西独逸 ◆jsuaGAIDa2 <b>@錠/span> : 2008/03/03(月) 19:54:43 ID:???
日中政府間で合意した日本産のコメの対中輸出第二便のうち、一月下旬に天津、上海両港に到着した
計五十トンの通関手続きが遅れ、港の保税倉庫に留め置かれていることが三日、日本側輸出関係者の
話で分かった。

中国製ギョーザ中毒事件の影響で現地の検疫当局が足止めしているとの見方もあり、日本側は中国政府
への申し入れも含め早期通関を働き掛けていく方針だ。

日本側関係者によると、日本産のコメの通関ではこれまで通常三週間程度かかっている。今回は、二月
六日からの一週間の春節(旧正月)休暇を挟んで到着から既に一カ月以上が経過したが、通関の見通しが
立っていないという。

中国側の輸入担当企業、中糧集団を通じて地元検疫当局に問い合わせしても明確な説明がないため、日本
側からは「原因究明をめぐり日中間で対立しているギョーザ中毒事件を受け、政治的圧力がかかっているの
ではないか」(輸出関係者)との指摘が出ている。

日本産のコメの対中輸出第二便は、日中両政府が昨年十二月に合意した計百五十トン。うち最初の計五十
トンは一月初めに天津、上海両港に到着し、同月下旬から販売が始まった。通関の遅れが長引けば「三月中
にも店頭での品切れが生じかねない」(同)との懸念も強い。

中国ではギョーザ中毒事件を受け、検疫当局が輸出港での検疫を強化。冷凍・加工食品を中心に日本向け
輸出の一部が一時停止する事態になっている。

ソース
(広島の)中国新聞 http://www.chugoku-np....30371.html

【中国】ギョーザ事件が影響か 対中輸出日本米が中国の港で足止め 通関のめど立たず[03/03] * c

これ結局困るのは中国じゃね?

社説いろいろ

BSEの時とあまりに違う反応だな。→ (-@д@)

東アジアnews+ / 【毒ギョーザ/北國新聞】 どんな理屈にせよ、責任逃れは卑怯な振る舞いである。隣国にんな感情がわだかまるのは不幸なこと [03/01]

1 : Mimirφφ ★ : 2008/03/01(土) 14:55:55 ID:???
2008年3月1日
http://www.hokkoku.co....jisyoh.htm

 冷凍ギョーザの袋の外から、毒物メタミドホスが内側に染み込むかどうか。
日本の実験では不可能だったことが、中国では実証されたという

だから事件の責任は日本側にある疑いが濃厚、と中国当局が主張した。
それなら共同で実験をして白黒をつければいい。私たちはそう望むが、中国側はそうではないらしい。
責任の所在をあいまいにしたまま幕引きを狙っているとされる

海外で盗難に遭うと、盗んだ犯人を非難するよりも「油断したあんたが悪い」と説教されることがある。
自販機荒らしを重ねる外国人窃盗団は、捕まると「無人の所に置いた方が悪い」と居直るそうである。
責任逃れには、さまざまな方便がある

リンチ事件で弟子を死なせた大相撲の元親方がきのう起訴された。
「あれは弟子たちがやったこと」と、見苦しい供述を繰り返したという。
弟子の過ちは私の責任だ、と潔い言葉を口にするのが師匠というものであろう。
昨今、私たちの周囲にも、度の過ぎた自己保身が目につく

どんな理屈を言い立てるにせよ、責任逃れは卑怯(ひきょう)な振る舞いである。
隣国の間に、そんな感情がわだかまるのは不幸なことである。

【毒ギョーザ/北國新聞】 どんな理屈にせよ、責任逃れは卑怯な振る舞いである。隣国にんな感情がわだかまるのは不幸なこと [03/01] * c

東アジアnews+ / 【コラム/東海新報社】「はい、ギョーザ一丁あが〜り」とはいかないのである・・・中国製ギョーザの中毒事件[03/01]

1 : いや〜ん!! けつねカフェφ ★ : 2008/03/02(日) 00:54:41 ID:???
「はい、ギョーザ一丁あが〜り」とはいかないのである。少なくとも中国製ギョーザの中毒事件で
“犯人”と断定された殺虫剤・メタミドホスがどこで混入されたのか、そして裏で糸を引くその
“真犯人”は誰かを特定しない限り、中国製食品に対する不安は一掃されず、海外市場は
閉ざされてしまう。

しかしながら中国は「一丁あが〜り」とやる積もりらしい▼中国当局が記者会見して「中国での
混入はあり得ない」、「殺虫剤は外側から内側に浸透することも確認された」と早々「結論」を
出したのは、ヤブを突いてヘビが出ないようにするためとしても、まさに「語るに落ちる」という
見本だろう。

まだ捜査途上の段階で「判決」というのは「新滸伝」も「三国志」もようせぬレトリックである▼
相手からは捜査資料を手に入れ、こちらからは何も出さないで「捜査協力」もないものだが、
その挙げ句に「日本混入説」を主張するあたり「拉致問題など存在せぬ」と言い張るどこかの
国とそっくり。だがそれは中国に対する不信感を募らせるだけで、少なくとも北京五輪を控え、
食の安全を印象づけることとは逆の効果をもたらすことを中国当局は考えなかったのだろうか
▼国連で分が悪くなれば「拒否権」を発動するクセが習い性になったわけではあるまいが、
サギをカラスといいくるめるこんな論法がまかり通るようなら、信頼というものは成り立たない。

真相を究明して再発防止を誓うことこそが最善の策だったのである▼案の定、店頭から中国
製食品が姿を消しつつある。不安の上に「偽装」の上塗りとなれば、消費者はいっそう遠のくだろう。
メタミドホスの毒性よりこわいのは、その場を取り繕って大局を見失う結果の害の方である。

ソース:東海新報社 2008年03月01日付
http://www.tohkaishimp...index.html

【コラム/東海新報社】「はい、ギョーザ一丁あが〜り」とはいかないのである・・・中国製ギョーザの中毒事件[03/01] * c

東アジアnews+ / 【毒ギョーザ/読売新聞】 中国は真相解明から逃げたのか [03/01]

1 : Mimirφφ ★ : 2008/03/01(土) 11:30:44 ID:???
ギョーザ事件 中国は真相解明から逃げたのか(3月1日付・読売社説)
http://www.yomiuri.co....T00019.htm

 事実関係の究明を棚上げにする結果として、日中両国の間が感情的に対立する事態に
なることは、好ましくない。

 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、中国公安省が記者会見し、有機リン系の殺虫剤
「メタミドホス」が中国で混入された可能性は「極めて小さい」と述べた。

 鑑定結果などを日本側に求めても提供されない、とも発言した。

 日本側では、警察庁が、これまでの捜査から「日本国内で混入した可能性は極めて低い」
と中国側に説明してきた。これと真っ向から対立する主張だ。

 しかも、警察庁によると、すでに鑑定結果などは提供している。
逆に、過去に起きたメタミドホス使用事件の捜査資料などを中国側に求めているが、実現していない。
これでは、警察庁の吉村博人長官が記者会見で「看過できない」と反論したのも、当然だろう。

 中国側は、日中の合同調査チームによる解明を提案していた。警察庁の次長が訪中し、
早期解決に向けての連携や、証拠を交換し、捜査を加速化させることで合意した直後でもある。
今後の捜査協力も危ぶまれる事態だ。

 中国側では捜査当局を超える高いレベルでの政治的判断が下されたのではないか、との見方もある。

 警察庁の反発とは対照的に、福田首相は「中国捜査当局は、日本と共同して、しっかり調査
したいと言ったのではないか。非常に前向きだ」と述べた。

 日中間で政治問題化するのを避けたいというのは、その通りだろう。

 だが、ことは食の安全にかかわる問題だ。現実問題として、日本では中国食品の買い控えが広がっている。

 事実関係をあいまいにしたまま政治決着を図ろうとすれば、かえって感情的なしこりばかりを
残すことになる。消費者の不信も増幅するだけだろう。

 中国側は、製造元の従業員に容疑者と思われる人物はおらず、原料野菜や生産工程、輸出の過程にも
「異常はない」と述べた。しかし、従業員に容疑者がいたとしても、簡単には認めまい。退職者や解雇者を
調べたかどうかも不明だ。

 中国側は「一定の条件でメタミドホスは袋の内側に浸透する」とも語った。
だから、日本でも混入が可能だという論法だ。こんな手の込んだ手口を想定しても日本国民の多くは
納得すまい。

 中国は、日本の捜査当局と緊密に協力し、真相を解明して再発防止策を講じることに、全力を傾けるべきだ。
それでこそ、消費者の中国食品への信頼を取り戻すことができる。
(2008年3月1日01時36分 読売新聞)

【毒ギョーザ/読売新聞】 中国は真相解明から逃げたのか [03/01] * c

朝日新聞 ギョーザ事件—冷静に対立を解きほぐせ [03/01]

日本中に衝撃を与えたギョーザ中毒事件の捜査が、難しい局面を迎えている。

 中毒の原因となった農薬が、どこで混入したのか。この重要な点をめぐり、ギョーザをつくった中国と被害が起きた日本の捜査当局の見方が、真っ向からぶつかってしまったからだ。

 違いを鮮明にしたのが、中国公安省の開いた記者会見である。

 ギョーザの製造工場で働く従業員らの聴取結果を踏まえて、「中国で混入した可能性はきわめて低い」とし、捜査に必要な物証や鑑定結果の提供をめぐって、日本側は非協力的だと批判した。

 日本はこれまでの捜査で、逆に「国内で混入した可能性は低い」としていた。密封された袋の内側から農薬が見つかっている。日本の別々の港で荷揚げされたギョーザに農薬が入っていた。そうしたことが判断の理由である。

 それだけに、中国の発表内容は日本には寝耳に水だった。つい先ごろ、日中の捜査当局者が行き来し、「連携して調べる」と確認し合ったばかりでもある。

 農薬の分析結果などは可能な限り中国に伝えているとの思いも、日本側にはあった。警察庁の吉村博人長官が中国の発表について「看過できない部分がある」と語ったのも、無理からぬことだ。

 だが、「向こうで混入した」と互いに疑いをぶつけるだけでは、解決は遠ざかるばかりだ。ここは冷静にボタンをかけ直し、あらためて両国で捜査を尽くす必要がある。

 なによりも中国に求めたいのは、さらなる捜査だ。今回の発表内容では、とても納得できない。

 日本の警察には、両国がうまく連携するための努力を粘り強く続けてもらいたい。そのためにも、日本で農薬が混入した可能性があることも捨てないで捜査した方がいい。この事件は一国だけでは解決できないからだ。

 連携するにあたっては、対立を一つひとつ解きほぐしていくことも大切だ。

 たとえば、ギョーザの袋の外側から農薬が中にしみこむかどうかという実験結果が、日中で食い違っている。実験した時の室温などの条件が異なっていたようだが、確認のための再実験を両国で一緒にやればいい。それが難しいのであれば、どんな実験方法が適切かを話し合い、それぞれが納得できるかたちで確かめ合うことが欠かせない。

 このまま原因がわからなければ、日本の消費者は安心できないし、中国産の食品は敬遠され続ける。一方で、中国産の食品なしには日本人の食生活が成り立たない現実もある。うやむやなままでは、双方にとってマイナスだ。

 4月には胡錦濤国家主席の訪日が控えている。事件の真相解明への真剣な姿勢が中国からうかがえなければ、再び日中関係を覆ってきた暗雲を追い払うことはできない。そうしたことも中国はよく考えてもらいたい。

朝日の必死のフォロー。

日経新聞 社説2 日中は冷静に捜査進めよ [03-02]

 中国製冷凍ギョーザ中毒事件を巡り、最も冷静であるはずの捜査当局同士が対立を深めている。日中の捜査当局が有機リン系殺虫剤メタミドホスの混入について「自国での可能性は極めて低い」と主張し合い、互いに不信を募らせている姿はいかがなものか。緊密な捜査連携で真相を科学的に究明することが急務だ。

 対立の発端は中国公安省の余新民刑事偵査局副局長による2月28日午前の記者会見だった。「中国でのメタミドホス混入説」を全面否定しただけでなく、日本の警察当局に物証や鑑定結果の提供を拒否されたとして「深い遺憾」を表明した。

 これに対し警察庁の吉村博人長官は同日午後の定例記者会見で、中国側の遺憾表明に「看過できない部分がある」と反論した。長官は「捜査に役立つ資料はすべて渡しており、『遺憾』と言われるのは理解できない」と不快感を示した。

 福田康夫首相は先に来日した唐家セン国務委員(副首相級)と真相究明のため緊密な協力が重要だとの認識で一致した。警察庁次長が25—27日に訪中し、公安省と「緊密な捜査連携」で合意したばかりだった。その翌日、公安省幹部が警察庁に予告もなく記者会見に臨んだ。

 泉信也国家公安委員長が「中国側から特段の情報、分析結果の提供がないなか、突然会見し、考え方を公にすることは問題解決にならない」と批判したのも無理はない。捜査当局は的確に情報交換し、冷静で客観的な捜査を進めてほしい。

 今回の事件が表面化して1カ月が過ぎ、日中双方の国民感情も悪化している。日本では中国製食品の買い控えが一段と広がっている。一方、中国メディアが主に中国当局の見解を報道することで、インターネットには「日本に謝罪を要求する」などと対日非難の書き込みが急増している。こうした相互不信は両国にとって決して利益にならない。

 中国側は4月に予定される胡錦濤国家主席の日本への公式訪問、8月の北京五輪などを控え、真相究明よりも事件の幕引きを急ぎたいのかもしれない。しかし、不透明な決着では日中関係がこじれるだけでなく、中国の「食の安全」に関する国際的な信頼も回復できない。

胡錦濤が来るのとは関係ねーだろと毎回思う。

毎日新聞 社説:ギョーザ事件 これで幕引きなら納得できぬ [03/01]

 中国製冷凍ギョーザの中毒事件をめぐり、日中の警察当局の言い分が真っ向から対立している。製造過程での混入を疑う日本側に対し、中国公安省は「中国での混入の可能性は極めて低い」と言明した。

 訪中して公安省次官と会談した警察庁次長が帰国し、「警察のトップ同士が早期解決に合意した」と成果を語った翌日、態度をひょう変させたのだから驚く。警察庁は、面目をつぶされた形だ。捜査資料も提供しているというから、中国側の記者会見での説明はうがちすぎていると映る。

 暴力団対策や覚せい剤密輸の捜査を通じて、日中の警察の関係は極めて良好で、実務者同士が電話で情報を交換するほどだったという。警察庁側はさらに協力関係を深めようとしたのだろうが、胡錦濤国家主席の来日や北京五輪を控える時期だけに、中国側には政治的な思惑が入り乱れ、覚せい剤の捜査のようには両国の利害が一致しなくなったらしい。

 犯罪の捜査は、国の主権にかかわる。捜査当局の関係がどうであれ、主権の壁は越えられない。そのことを見せ付けられた思いがする。中国側がこれ以上捜査するつもりがないということならば、とても納得はできない。

 日本ではメタミドホスなどを入手できないし、密封状態で輸入された冷凍ギョーザに何カ所かで混入されたとは考えにくい。中国側が正常な製造ラインでの混入はあり得ないと強調することは理解できる。だが、自国での事件、事故の可能性を一方的に否定するのは説得力に乏しい。包装袋に水溶液が浸透するかどうかはデータを提供し合い、科学的に実証すべきだ。

 日本側としては被害が発覚した兵庫、千葉両県の警察を中心に粛々と捜査を進めるべきだ。国外犯による殺人未遂などの容疑が固まった場合に、外交ルートを通じて当該国に代理処罰を要請するのが手順でもある。国外犯の対象となる犯行であるかどうかを精査した上で、日本での混入の可能性が皆無ではないことにも留意しつつ、国内外の世論が納得するように、精緻(せいち)な立証に努めるべきは言うまでもない。

 この間、人為とみられる農薬の混入と中国産野菜の残留農薬問題が混然となって問題化したことにも留意したい。捜査当局としては、残留農薬対策などは所管官庁の手に委ねて、犯罪性の有無をしゅん別した上で絞り込んだ対象を内外に明確にする必要がある。

 幼児らを一時は重篤な症状に陥らせた中毒事件の責任をあいまいにすれば、中国製品離れが加速することは必至だ。日中両国の市民のため、公正で科学的な捜査によって解明が進むことを期待したい。国際犯罪対策上も、日中の警察の不協和音は許されない。

毎日新聞 2008年3月1日 0時08分

全体的には同意なんだが、しきりと「日本の警察も悪い」的な物言いが出てくるのがちょっと引っかかる。
今回の件に関して言えば日本の警察に瑕疵は無いだろと。


トップ   差分 バックアップ リロード   一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2008-03-04 (火) 10:10:00 (5900d)