1 : 諸君、帰ってきたで?φ ★ : 2008/05/08(木) 08:34:02 ID:???0
 幼時から世話になった児童文学者の石井桃子さんが、4月2日亡くなった。

 逝去から程なく4月3日午前1時半、我が家に電話がかかった。家内が起きて受話器を取る。某新聞文化部の記者であった。
「石井さんが亡くなられたかどうか確認したい。知らなければ知っている人を教えてほしい」。家内が「お教えしたらその方へ、
今電話をかけるのですか」と訊いたら、ごく自然に「はい」と答えたそうだ。
(中略)
 一体マスコミの常識とは何か。ニュースを正確に速く伝える。そのためにできるだけのことをする。記者として立派な常識である。
しかしそれ自体が目的ではあるまい。

 速く伝えなくても、価値の減じない情報もある。相手かまわず夜中にたたき起こし取材して、一刻も早く伝えねばならない情報が
どれだけあるのか。速報性を言うなら、新聞はネットやテレビに負ける。それでも人が新聞を買って読むのは、より正確で深い分析
を求めるからだろう。
(中略)
 ところがマスコミは、特ダネ、視聴率、締切といったことばかりにエネルギーを注ぎがちだ。その結果文化部の記者まで、夜中に
突然電話してくる。こんなマスコミの常識を世間では非常識という。

 マスコミの常識には他にも怪しいのがたくさんある。不祥事の疑いがあるだけで、会社や役所の責任者に記者会見で居丈高な
物言いをする。テレビのワイドショーやニュースで、無責任かつ根拠のないコメントをする。誤報を流しても簡単な訂正で済ませる。

 ただ新聞は文章が残る分、ずいぶん細かく神経を使っている。テレビは垂れ流しだから、安易な正義感や陳腐なことばで
息苦しいほどだ。政府や企業に「猛省」を促し、役人や企業人の堕落を「慨嘆」する報道ステーションの某など、基本的知識の
欠如、大仰な言葉や身振りばかり目立ち、見るに堪えない。横に座るジャーナリストは恥ずかしくないだろうか。

(以下略。全文はソース元でどうぞ)
ソース(MSN産経ニュース、慶応大学教授・阿川尚之氏) http://sankei.jp.msn.c...000-n1.htm


【論説】慶応大学教授・阿川尚之氏「“マスコミの常識”は世間では非常識。居丈高な物言い、無責任かつ根拠のないコメント…」 * c

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