316 : 名無しさん@八周年 : 2008/02/06(水) 05:38:24 ID:7DRZAJbA0
★「就職氷河期」はなぜ起こったのか  上
  池田信夫 blog 2007-09-29

フリーターの告発「『丸山眞男』をひっぱたきたい」をめぐって始まった議論は延々と続き、
コメントも3つの記事の合計で400を超えた。なぜ「就職氷河期」が起こり、10年以上も
続いたのか、こういう状況をどうすれば是正できるのか、についていろいろな意見が
出たが、ここで私なりの感想をまとめておく。
まず「格差が拡大したのは小泉政権の市場原理主義のせいだ」という俗説は、まったく
誤りである。正社員の求人は、1991年の150万人をピークとして翌年から激減し、
95年には退職とプラスマイナスゼロになっている。その原因がバブル崩壊による
長期不況であることは明らかだ。-
したがって福田首相のいう「現在の格差は構造改革の影の部分」だから、改革の手を
ゆるめようという政策も誤りである。むしろ「景気対策」と称して行なわれた90年代の
公共事業のバラマキが生産性を低下させ、かえって雇用環境を悪化させた疑いが強い。
したがって「都市と地方の格差」が最大の問題だというアジェンダ設定も誤りである。

実質成長率と人口移動(1955年=100とする)
出所:増田悦佐『高度経済成長は復活できる』

上の図は、実質GDP成長率と大都市圏への人口移動(純増)を比較したものだが、
1980年前後を除いて見事に一致している。多くの経済学者が、この「1970年問題」を重視し、
日本の成長率低下の最大の原因は石油ショックではなく、70年代から田中角栄を初めとして
「国土の均衡ある発展」を理由にして進められた社会主義的な「全国総合開発計画」による
バラマキで、都市(成長産業)への労働供給が減少したためだ、という説が有力である。
さらに1970年代とほぼ同じ動きが、90年代に見られる。ここで成長率が激減しているのは、
もちろんバブル崩壊が原因だが、同時にそれに対して行なわれた100兆円以上の「景気対策」
によって地方で大規模な公共事業が行なわれたため、戦後初めて都市から地方へ人口が
「逆流」している。これが不況をかえって長期化させたのだ。



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