原文ぐらい読んでから批判したほうがいいよ。

《久間氏 ソ連、中国、北朝鮮と社会主義陣営、こっちは西側陣営に与したわけだが、欧州はソ連軍のワルシャワ条約機構とNATO軍が対立していた。そのときに吉田茂首相は日本はとにかく米国と組めばいいという方針で、自由主義、市場原理主義を選択した。私は正しかったと思う。
これは話は脱線するが、日本が戦後、ドイツみたいに東西ベルリンみたいに仕切られないで済んだのは、ソ連が侵略しなかったことがある。日ソ不可侵条約(※正しくは日ソ中立条約)があるから侵攻するなんてあり得ないと考え、米国との仲介役まで頼んでいた。これはもう今にしてみれば、後になって後悔してみても遅いわけだから、その当時からソ連は参戦するという着々と準備をしていて、日本からの話を聞かせてくれという依頼に対して「適当に断っておけ」ぐらいで先延ばしをしていた。米国はソ連が参戦してほしくなかった。日本の戦争に勝つのは分かった。日本がしぶといとソ連が出てくる可能性がある。
ソ連が参戦したら、ドイツを占領してベルリンで割ったみたいになりかねないというようなことから、(米国は)日本が負けると分かっていながら敢えて原子爆弾を広島と長崎に落とした。長崎に落とすことによって、本当だったら日本もただちに降参するだろうと、そうしたらソ連の参戦を止めることが出来るというふうにやったんだが、8月9日に長崎に原子爆弾が落とされ、9日にソ連が満州国に侵略を始める。幸いに北海道は占領されずに済んだが、間違うと北海道はソ連に取られてしまう。
本当に原爆が落とされた長崎は、本当に無傷の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で今、しょうがないなという風に思っているところだ。米国を恨むつもりはない。勝ち戦と分かっている時に原爆まで使う必要があったのかどうかという、そういう思いは今でもしているが、国際情勢、戦後の占領状態などからすると、そういうことも選択としてはあり得るということも頭に入れながら考えなければいけないと思った。
いずれにしても、そういう形で自由主義陣営に吉田さんの判断でくみすることになり、日米安保条約で日米は強く、また米国が日本の防衛を日本の自衛隊と一緒に守るということを進めることで…。戦後を振り返ってみると、それが我が国にとっては良かったと思う。》
久間防衛相の原爆「しょうがない」発言全文-国を憂い、われとわが身を甘やかすの記:イザ!

原爆投下そのものを肯定するつもりは無いけど、「ソ連が参戦する意思を見せていて敗戦確実な日本の士気はまだ高い」という状況下で日本を共産化したくないアメリカのとりうる戦略は他に何があったか。
結果論とはいえ日本は共産化せず民主主義国家として世界第二位の繁栄を誇っているわけで、その繁栄を享受している以上この流れは得心しなきゃならん。
という文脈に読めるんだが。
まぁ脇が甘いというか誤解生むなとは思うけど。


つか政治家の公演は政治家自身が録音/録画して公開するべきだと思うなぁ。
結局のところ新聞にしろテレビにしろ全部を載せるなんてのはなくて、どこかで抜粋される以上そこに人の意思が介在するのは不可避なわけで、防衛策としても広報としても全文公開こそが一番重要なんじゃないかと。
なんてことを麻生太郎の公演動画を見ながら思ったりした。
外務省: 外交フォーラム イン 仙台?麻生外務大臣と語る120分?「日本外交の4本柱」(概要)