自民党の新総裁に安倍晋三氏が決まったことで、民主党には“くみしやすし”のムードが漂った。党内では、経験や政策面などで小沢一郎代表には到底及ばないとの見方が圧倒的。早くも「安倍政権」の切り崩し工作を進めている。その小沢氏は20日、太平洋戦争の激戦地だった硫黄島(東京都小笠原村)を視察した。
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自民党総裁選を横目に硫黄島視察。出発直前、小沢氏は安倍氏の政策について「よく分からない」と、党首討論で見解をただしていく考えを重ねて強調。「与野党の考え方、(党首の)人柄が一番はっきりする良い機会」と、26日招集の臨時国会では、党首討論の回数を増やすよう自民党側に働きかけている。
 党幹部の話を総合すると、この余裕の背景には当選13回の小沢氏に対し、安倍氏は5回という経験値の差に加え、小沢氏は重厚なイメージで政策通だが、安倍氏は軽薄で政策は不得手だとの認識がある。それでも、10月の衆院補選に始まり、沖縄県知事選、統一地方選、来夏の参院選と続く、選挙を通じての政権交代をにらみ、既に突き崩し工作を進めている。
 関係者によると、小沢民主党は“安倍総裁”が確定的となった8月から、女性問題や地元の企業絡みに関する不祥事などのスキャンダル探しに奔走。さらに、自民党選対関係者は「これまでの民主党は支持固めなどの基本、当たり前のことができていなかったが、小沢氏によって、選挙に対する甘えがなくなった」と警戒心を強めている。
 小沢氏はこの日、菅直人代表代行と旧日本軍将兵をまつる天山慰霊碑を拝礼。戦没者追悼の在り方を現場から考えることで、歴史認識問題への取り組みをアピールするととともに、「米国に追随するだけが政治方針なら情けないし、国民に何のメリットももたらさない」と日米同盟強化を掲げる安倍氏をけん制した。

本気で民主党はダメだと思う。