政治的力関係がさっぱりわからんので、かなりの部分が適当。
ピックアップしたニュースは
反日デモ関連
小泉首相が侵略を明確に謝罪=AA会議―中国主席も見守る
福岡、宮城補選関連
山拓氏 組織選挙で笑えぬ返り咲き
郵政民営化関連
郵政法案:骨格修正せず 資本関係維持は容認 政府方針
郵政民営化、自民が政府回答を協議…さらに譲歩求める
人権擁護法案関連
人権擁護法案:古賀氏に一任
あたりから。
考えれば考えるほど小泉総理の実力が分からなくなってくる。
前代未聞の凄まじい切れ者か。
天然でやってるだけの凄まじい剛運の持ち主か。


まず、擁護法案で古賀氏が強引に一任を取り付けたとした件

 自民党の与謝野馨政調会長は22日、党内調整が難航している人権擁護法案の取り扱いについて、古賀誠元幹事長(党人権問題等調査会長)、平沢勝栄法務部会長と党本部で個別に協議した。前日の党法務部会・人権問題等調査会合同会議で古賀氏が同氏への一任を宣言、平沢氏が否定的な見解を示した問題について、与謝野氏は古賀氏の判断に従うよう要請した。

は、福岡、宮城補選での公明党の選挙協力を受ける関係上、自公パイプラインとしての古賀氏の役割から、公明党に対するポーズの部分が多いんじゃなかろうかと。
与謝野政調会長としても公明の選挙協力が今後も必要だというスタンスからこれにバックアップをかけたと。そのとき部会が紛糾し一任が後に取り消されることも織り込み済みで、まずは公明とのパイプを狭めないようにしたと考えた、としたらこの強引な手法もなんとなく理解できる。
ただ、これが結果として古賀氏に対する自民党からの信頼感を損ねる結果になったのは予測済みであろうけど痛いんだろな。
擁護法案関連では(特にネット上では)地に落ちてた古賀氏に対する信頼が高速潜行してるのが笑える。もはや完全無欠の悪の枢軸扱いワロス。
結果としては自民党賛成派として動きにくくなったのかも。
まぁそれに関しても織り込み済みで、公明の選挙協力が得られないことと秤にかけて選挙協力を取っただけなんちゃうかね。
そう考えると自公連立で郵政通しちゃいたい小泉総理の意向が裏にちょっとだけ潜んでるのかもしれん。
よーわからんけど。
その公明の協力を得て福岡、宮城補選は結果として自民候補が

衆院宮城2区と福岡2区の補欠選挙の投開票が24日に行われ、いずれも自民党候補が勝った。宮城2区では公募の新人で元自民党県議の秋葉賢也氏(42)=公明党推薦=が、福岡2区では元職の首相補佐官山崎拓氏(68)=公明党推薦=が、それぞれ当選。山崎氏は前回03年の衆院選で落選の引き金となった女性スキャンダルの後遺症が懸念されたが、公明党の全面バックアップを受け、徹底的な組織型選挙で支持を固め、当選にこぎ着けた。

さくっと勝利。
山崎氏の「公明のおかげ」発言からも自公連立重視の感が見られる。
この補選で連立内閣のパワーバランスが若干公明側に移動しつつあるような気も。
これが郵政民営化にとって追い風となるかどうか。
その郵政民営化関連では

政府は22日、郵政民営化関連法案に関する自民党の要求項目への対処方針を決めた。4日に決定した法案骨格の修正はせず、政府・与党で要求内容を一定程度取り入れた合意文書を取り交わす。郵貯・保険両会社と特殊会社(持ち株会社、窓口会社、郵便事業会社)の資本関係の維持、両社と窓口会社との代理店契約の延長を事実上容認する姿勢を打ち出す。政府と自民党執行部は24日にも文書の内容を固める考えだが、骨格堅持に反対派が反発するとみられ、最終調整は難航も予想される。

政府全ツッパリ状況。
この先、選挙協力の拒否あたりをチラつかせながら反対派の切り崩しに入りそうな予感も無きにしも非ず。
ただ、郵便関連票田があるのでどれぐらい効果があるもんか。
というか怖いのが先週の報道ステーションで放送されてた、自民幹部が語ったとされるセリフ
「このまま解散だと党を割り民主党と合体することになる。そうなったら賛成派は公明党や共産党とくっついてやるつもりか」
それはちょっとシャレにならんのじゃないか?
反対派の綿貫勉強会に出席した議員93人中7割の65人が民主党と合併なんかしちまったら、恐怖の民主党政権がデキチャウヨー。
対抗しようったって自公共社連立ってありえねぇしなぁ。
まぁ社会党は無いようなもん、つーか無いけど。
今解散総選挙しようったって今の小泉総理支持率じゃちょっと心もとないし。
って目論見があったところで、AA会議でのスピーチ

小泉首相は、過去に日本は植民地支配と侵略によって多くの国の人々、特にアジアの人々に甚大な損害と苦しみをもたらしたと述べた。しかし中国の名前は出さなかった。小泉首相は「日本は謙虚に歴史の事実を直視する。また、日本は常に深い悔悟と心からの謝罪の念を胸に刻み、第2次世界大戦後、軍事大国にならないとの政策を決然かつ一貫して堅持してきた」と強調した。その上で「日本は武力に訴えず、平和的な手段で問題を解決する原則を取っている」と強調した。

で、外交ポイント稼ごうって考えに繋がったと考えるのは穿ちすぎですかそうですか。
というかこのAA会議でのスピーチは中国より早い順番で行われて、結果中国が発表しようとしていた「日本はWW2での侵略行為を正当化している」という論調を事実上封じてて、その結果この問題に対する事実上のイニシアチブを握ったんじゃなかろうかね。
日本としては95年の村山談話で既に同じようなスピーチを発信してるから今更同じ事言っても(国として)何のダメージも無い上中国の論調の大部分を封印できるので、ある意味王手飛車取りみたいな良策なんじゃなかろうかと。
ただ、国内に対してこのスピーチがどう取られるかがポイントで、今のところ「小泉ふぬけたな」という論調が目立つ気がする。
そういう意味では小泉総理にとって誤算だったのかもしれんけど、国としてはかなりグッジョブなんじゃね?これ。
ただ、このスピーチが憲法9条改正にどう影響するかだね。
なんつーか9条に対してこれはちょっと厳しい穴になりそうな気もしなくもない。
「侵略戦争を反省したとかいいながら、憲法9条を改正して侵略可能な軍隊を持とうとしてるじゃないか」とか言われたら確かにそうかもねぇとか思いそうな感じ。
専守防衛とか集団的自衛権だけだと心もとないしなぁ。
総じて俯瞰してみると小泉総理はやりたいことをやりたいようにやるだけで、何となく結果が付いてくるようにも見えるし、それを狙ってやっているような感じもする。
前者だったら剛運の持ち主で後者だったら稀代の策士かと。
ほんとよーわからんけど。