2005年04月01日

[人権擁護法案] 修正案:人権委員会編

目次はこちら。
人権擁護法案に関するカテゴリはこちら。

履歴:
4/5 20:15 目次から分離
4/5 20:15 目次から分離したことに付随し表記法変更
4/5 20:15 BI@Kさんの指摘を取り込み


人権委員会

1人権委員会の組織(第八条)の変更

現案「人権委員会は、委員長及び委員四人をもって組織する。」
修正案「人権委員会は委員長および委員14名で構成する。」

(4/5記述方法を変更)

現在の法案では、人権委員会は委員長含め5名で構成されるとされています。
しかし、人権という広範なものを審査する機関の委員として充分な多様性を確保するのに5人という人数はさすがに少なすぎる気がします。
ということで15名を定員としてみました。
これで適当であるかまたは過多、過小であるかの論議を重ねる必要はありますが、まずはたたき台ということで。

4/5追記
第二項の非常勤規定には触れてませんが、半数ほど非常勤でも問題は無い気もします。というか「常勤の人権委員になれる人」がどれほどいるかによって変わるところかと。
(想像上)激務になろう委員は原則 常勤のがいいと思いますが、非常勤規定を入れなければ人材の確保に支障がでたり、後で触れる充分な多様性が確保できないのであれば非常勤であっても致し方ないと。
この辺は実態もわからなければ想像もできないのであえて放置してます。


2.第九条の修正

現案「委員長及び委員は、人格が高潔で人権に関して高い識見を有する者あって、法律又は社会に関する学識経験のあるもののうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命ずる。」

修正案「委員長及び委員は、人格が高潔で人権に関して高い識見を有する者であって、法律又は社会に関する学識経験のある国民のうちから充分な多様性をもって、両議院の2/3以上の同意を得て、内閣総理大臣が任命ずる。
補足:両議院の同意の議決において議員の欠席または棄権の場合信任に投票されたとする。」

4/5:BI@Kさんの指摘をうけ修正

(1)2/3規定の削除と条文の整理

修正案「委員長及び委員は、人格が高潔で人権に関して高い識見を有する日本国民であって、法律又は社会に関する学識経験のあるもののうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。

補足:両議院の同意の議決において議員の欠席または棄権の場合信任に投票されたとする。

2 前項の任命に当たっては、次の各号に掲げる基準に適合するよう努めるものとする。
 一 男女のいずれか一方の数が7名未満とならないこと。
 二 人種等(性別を除く。)の属性のいずれにも偏るものでないこと。

(2)第三項に上の第ニ項準用の規定を追加

修正案「~同項に定める資格を有する者のうちから、委員長又は委員を任命することができる。この場合においては、前項の規定を準用する。」

これで人権委員の任命に憲法改正並の厳密性が担保されます。
これは与党単独による任命を阻止することを狙っています。
法曹各人の言われるような、委員を任せるにふさわしい人物であれば特に問題もなく信任されるであろう事が予想できますので、さほどデメリットも無いと思います。

補足の「棄権を信任とみなす」という部分が合憲かは追って確認します。(4/5:いけてそう)

3/24 追記:
強制力の有無に関わらず、国家としての人権方針を決定する機関である人権委員会に外国人が含めなければならない言われはありませんので、国籍を人権委員の必須条件に加えます。(*2

4/5 追記:
多様性の確保の部分をBI@Kさんに書き直していただきましたので、これを拝借します。

2/3規定は憲法第56条2項(*3)に違反しているとの指摘をBI@Kさんより受けました。

_| ̄|○

これは困った。
与党単独での決議を防ぐことで、恣意的な人権委員の任命を阻止するのがこの修正案の大きな狙いの一つだったのでこれは痛すぎます。
うーん。どうしよ。



3.人権委員会の所属を法務省から内閣府に移動

現案「2 人権委員会は、法務大臣の所轄に属する。」
修正案「2 人権委員会は、内閣総理大臣の所轄に属する。」

4/5追加:
上記変更にあわせ第一項の元になる規定も変更 (BI@Kさんの指摘より)

現案「国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項の規定に~」
修正案「内閣府設置法(平成11年法律第89号)第49条第3項の規定に~」


現状問題視されている入国管理局における人権侵害などから一定の独立性を担保する狙いです。
これによってパリ原則に則すると言えるのかはともかく、現案よりマシでしょう。

(;:´_ゝ`) 事務方どこから連れてこよう・・・。
追記3/25 たぶん総務省。

追記4/5
現行の法務省人権擁護局からのスライドが現実的とのこと。
確かにそりゃそうだなぁ。


4.(所掌事務)第六条ニ項の修正
現案「人権啓発及び民間における人権擁護運動の支援に関すること。」

修正案「人権啓発及び民間における人権擁護運動の支援、および誤った人権啓発等の訂正に関すること。」
4/5修正
BI@Kさんの指摘で文言変更
修正案「人権啓発並びに民間における人権擁護運動の支援及びその適正の確保に関すること。」

人権を曲解(誤解)し、正しい人権啓発活動の妨げとなるような「民間における人権擁護運動」に対し指導することを明確化する。

これはこういった件に対し人権委員会が指導を行うべきだということです。

ある件に対して「それは人権侵害だから止めなさい」という事と「あなたの言っている人権は間違えているから改めなさい」ということは等しく必要だという主張からこれを加えました。(*1)



5.委員の罷免に関して、第三者の意見を吸い上げる機構の追加。

でも、人権擁護推進法を拡張して人権擁護推進審議会をこの決議をする機関とすると独立性が微妙になっちゃうし。
うーん。
ちょっと微妙な部分。

4/5 追記
罷免に関する部分としてこれを破棄し8番と統合する。


6.人権侵害の決議(第十四条)についてもう1段階の手順を追加、決議保留の追加

現案「
人権委員会の会議は、委員長が招集する。
2 人権委員会は、委員長及び二人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。
3 人権委員会の議事は、出席者の過半数でこれを決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。」

修正案「
人権委員会の会議は、委員または委員長の発議により委員長が招集する。
2 人権委員会は、委員長及び四人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。
3 人権委員会の議事は、出席者の過半数でこれを決し、可否同数のときは、公聴会を開きこれを重視した上で委員長の決するところによる。

(4/1追記)
4 出席した委員の2割以上の保留があった場合第四十一条四項(関係行政機関への通告)、第三款(勧告および公表)を行うことはできない。

4/5 BI@Kさんの指摘から変更

修正案「人権委員会の会議は、委員長が招集する。委員から委員会の招集の請求があるときは、委員長は、これを招集しなければならない。

2 人権委員会は、委員長及び7人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。

3 人権委員会の議事は、出席者の過半数でこれを決し、可否同数のときは、公聴会を開きこれを重視した上で委員長の決するところによる。

4 出席した委員の2割以上の保留があった場合第四十一条四項(関係行政機関への通告)、第三款(勧告および公表)を行うことはできない。


第一項に関しては、人権委員に発議権があるかわからなかったので明文化。
暗黙のうちに発議権が認められているならあえて書く必要もなさそう。
第二項は、修正案1で委員を拡大しているのでここでも多様性の確保として5名に拡大。
第三項は議決の結果同数であった場合、委員長に一任されていたものを、公聴会から意見の吸い上げというプロセスを経ることでより公平な決議にすることを狙ったもの。
委員会で議決が分かれるぐらい微妙な案件に関してはこれぐらいの慎重さが求められてもいいと思う。

4/1追記
第四項はある程度の法的グレーゾーンに対する担保を狙い追加。
第三項の修正部分にも抵触するような微妙な案件に対して勧告などの発動に制限を設けておきたいことから。


4/5追記:
BI@Kさんの指摘に倣い第一項の文言を変更しました。
第二項の参加人数規定に関しては委員の半数が通例との事、これを反対する理由もありませんので7名としました。

第三項に関しては概ね同意ですが、このエントリでの4/1改正分のうち「保留」に関する説明が不十分であり、それが第四項にも大きく影響を及ぼすと考えられますので、現段階では導入を見送ります。
(保留に関する説明は別エントリで行います。)

4/6
決議の「保留」に関する補足


7.政府や関係行政機関の長に対する権限の拡大。

現案「第二十条 人権委員会は、内閣総理大臣若しくは関係行政機関の長に対し、又は内閣総理大臣を経由して国会に対し、この法律の目的を達成するために必要な事項に関し、意見を提出することができる。」

修正案「第二十条 人権委員会は、内閣総理大臣若しくは関係行政機関の長に対し、又は内閣総理大臣を経由して国会に対し、この法律の目的を達成するために必要な事項に関し、意見および勧告を提出することができる。」

4/5 BI@Kさんの指摘を受け変更

修正案:「第二十条 人権委員会は、内閣総理大臣若しくは関係行政機関の長(以下この条において「関係各大臣等」という。)に対し、若しくは内閣総理大臣を経由して国会に対し、この法律の目的を達成するために必要な事項に関し意見を提出し、又は関係大臣等に対し、当該事項に関し勧告することができる。

2 人権委員会は、前項の規定による勧告をしたときは、遅滞なく、その勧告の内容を公表しなければならない。

3 関係各大臣等は、第1項の規定による勧告に基づき講じた施策について人権委員会に報告しなければならない」

パリ原則に則り勧告を追加。


4/5 BI@Kさんの指摘を受け変更
第一項は文言の変更
第ニ項、第三項たしかにその通りで勧告に対する応答義務はつけたほうが良さそうですので追加


3/25追記

8.罷免の特例として停職の追加
追加:
「第十三条一項の服務規定(守秘義務)に反し、それが訴えられてから第八十七条の処分が確定するまでの間、人事委員会の委員または委員長としての職務を行ってはならない。」

4/5 5番と統合
「委員の罷免に関して、第三者の意見を吸い上げる機構の追加」

4/5 BI@Kさんの試案から拝借
修正案「
2 内閣総理大臣は、委員長又は委員が前項第2号ロ(筆者注:委員の義務、服務規程違反)に該当すると認める場合においては、両議員の同意を得て、これを罷免する議決を人権委員会に求めることができる。この場合においては、人権委員会は、当該求めに応じて委員長又は委員の罷免の可否を議決するまでの間は、当該議決以外の議決をしてはならない。

3 第87条の罪につき訴追されている委員長若しくは委員又はその罪を犯した疑いにより逮捕状、勾引状、勾留状若しくは鑑定留置状が発せられている旨が関係機関から人権委員会に通報されている委員長若しくは委員は、この法律に規定するその職務を停止するものとする。 」

服務規程違反で訴えられ処分が確定するまでのグレーな期間に職権を持たすのはどうよ?って事から追加。

4/5 BI@Kさんの試案から第二項、第三項を拝借しました。
第二項に関しては全面的に賛同します。特に罷免の議決まで、他の議決を停止は膝を打ちました。

第三項に関してはBI@Kさんの指摘の通り「推定無罪」との兼ね合いから、所謂「停職」ではない方が良いのかもしれません。
この条文自体が同法八十七条、および十三条一項によるところの所謂「守秘義務違反」に関するものであるので、公表されても差しさわりのない(=秘密性の低い、例えば第六条ニ項の人権啓発関連や、同条四項の国際協力関連)職務に限定するなどのほうが、元の懸案からすると良いような気がします。



*1
BI@Kさんによれば、


webmasterの考えとしては、和尚さんのご懸念もわかるのですが、そうした活動は「人権啓発」に含まれると思うので、規定の要否で言えば、なくても同じことが可能だと思います(引用者略)。
もちろん、確認的に規定するという趣旨で何の問題もありませんが。

とのことで、特に規定せずとも同じ結果となるようですが、あえて規定しておきたいと思います。

心情的には「人権委員会が見てみぬフリ」をすることを予防するために、人権委員会の義務にまでしたいところですが、組織のリソース的に無理がありそうな気もしますし、認知していたか否かの判断をつけることも現実的には不可能でしょうから現段階では「可能」というところに留めようと思います。


*2
いわゆる「当然の法理」として、国籍条項が無くても外国人を任命することはできないと解釈するべきで、ここの規定は確認規定の程度に留まるとのこと。


*3

日本国憲法
第4章 国 会
第56条 両議院は、各々その総議員の3分の1以上の出席がなければ、議事を開き、議決することができない。

2 両議院の議事は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

投稿者 和尚 : 2005年04月01日 00:00 | トラックバック
コメント

『webmasterの考えとしては、和尚さんのご懸念もわかるのですが、そうした活動は「人権啓発」に含まれると思うので、規定の要否で言えば、なくても同じことが可能だと思います(引用者略)。』

 各都府県の弁護士会が、かってに人権擁護委員会を名乗って混乱させている件だと思いますが、
 現地の人権擁護委員・法務省は抗議や注意連絡などをしているのでしょうか? ないから必要だと思ったのでしょう?
 webmaster氏も知らないわけではなさそうに思いますが。

 (あっちは視覚的にうんざりするので、こちらに。)

Posted by: 素ー : 2005年04月06日 00:02

素一さん>
この条文を含めた直接的な動機は、人権の拡大解釈による所謂「逆差別」や「おかしな人権擁護運動」を抑止する方向にこの法案を使うことはできないか?と考えたことです。

現行の人権擁護局の成果として、そのような運動に対して是正の働きかけをしたかの判断基準となるようなデータが発見できなかったため、現在までそのような活動が行われたかの判断は保留しますが、少なくとも充分な活動が行われてきたとは言えないかと思います。(少なくとも実感レベルでは)

また、それは素一さんの指摘される弁護士会の件もそうですが、それだけに限らず解同による「糾弾」行為についても行きすぎがある場合それも含まれますし、その他「人権」をその根拠として行われる全ての擁護運動が調査(監査?監視?)に含まれ、その行為によっては団体の性格によらず訂正されるべきだと思います。

私は、人権擁護の手段として究極のものは、結局教育であると考えます。
そう考えたときに、上であげたような「おかしな」人権擁護活動というものは害しか生み出さないと思えるわけです。

で、あるがゆえに

http://www.qyen.org/archives/001134.html#n1

で書いたような考えにいたるわけです。

Posted by: 和尚 : 2005年04月06日 02:01

>私は、人権擁護の手段として究極のものは、結局教育であると考えます。

 ええ、そう考えて、広義の教育が狙われていると危機意識をもっています。

Posted by: 素ー : 2005年04月07日 02:39

素一さん>
コメントありがとうございます。

「公議の教育」を狙う機関を、この法の定める人権委員会とそれ以外の民間団体に分けて考えてみます。

まず民間団体による「誤った人権教育」は、BI@Kさんの指摘でもありますように人権委員会が是正することが「可能」になっているのはご理解いただけるかと思います。
(これを「義務」としたいのは(*1)で書いた通りですが現実的では無いかもしれません。)

次に、人権委員会による「誤った人権教育」は人権委員単独で行えるものではありませんので、委員会による"合議の元行われる"と考えられます。
この場合、修正案の1と2で提示しています「委員の多様性の担保」が実現することで、これを阻止できるのではないかと思います。
仮に、合議に基づかず委員単独でこれを行い、それが「誤ったもの」であると考えられる場合は、その委員の非行を理由に罷免されるのだろうと思います。

------------

ただし、この双方とも人権委員会が「公正な判断を行う」という前提に基いたものです。

では、公正な判断を行う人権委員会とは、と考えますと、所謂反対派諸氏の仰る「恣意的な選任」に基づか[ない]人権委員会と考えていいのではないでしょうか。

(もちろん人権委員も人間ですので、誤った判断を行う可能性があることは否定しませんが、合議制を基本としていますので、委員会全体が同じように誤る可能性は無視しても良いほど少なくなると考えます。)

「2/3規定」で恣意的な選任を回避しようと思いましたが違憲と判断されてしまいちょっと参っています。
しかし、それが無くても委員を承認するのは議会ですし、その議会を構成する議員は国民が選んでいますので、結局のところ間接的にではありますが人権委員選任のキャスティングボードは国民が握っているわけですので現状でも(少なくとも法的には)民意が反映された人権委員が選任されると考えられます。

(ただ、「今の」国会議員が信任するに足りないという事は心情的に理解できますので、現在のすべての国会議員が1度以上選挙を経過するまで法の施行を行わないという議論の方向はアリだと思います。)

Posted by: 和尚 : 2005年04月07日 13:46

 トラックバックにしてますが、僕の問題視点は、‘公と民間の狭間’にあります。
 現場というのは、どんな部外者が災難に引きずり込もうとするかわかりません。
 なので、この狭間の混乱を、「自分は関わらない」 などという態度を取ることは半分協力しているのと同じだと思います。
 しかし、お上が「人権とはこうだ」 と決めることはもはや宗教です。
 なので、
 「まちがいとわかっている科学的な説に関することと、人権委員会の偽ブランドを取り締まる」
 ということが限界であり、またそれが、人権委員会ができてしまったために生じる異常教育宣伝を防ぐことだと思います。
 これを入れることで、人権委員会の人権解釈が知らずにゆがんでいくことを防ぎやすくなると思います。

 それは人権擁護委員の方ですが。

 ところで、人権委員会には二つの危険があります。

 一つは83条 「私の団体と緊密な連携を図るよう」、とあるのは、広島で使われた手口です。
 この結果、部落団体が教育に糾弾集会を使うようになり、国旗国歌問題で自殺に至った校長も複数いるわけで、これによってごねるのが得意な団体は、たった一人の味方が委員会にいるだけで、委員会を支配でき・・・かねないのが日本人のようです。

  http://www.pref.hiroshima.jp/kyouiku/hotline/11diet/gikai/12-9gikai/9-19/19-3.htm
『 ・・『差別事件の解決にあたっては、関係団体とも連携し』という文言がある。『関係団体』とはこの場合部落解放同盟である。この『連携』という言葉が拡大解釈され、一人歩きし、今回の卒業式の持ち方についてまで、いろいろと部落解放同盟に介入を許すという結果を招いたのではないかというように私は受けとめている。」と証言している。』

 (ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号)にもある条文ではありますが、そっちは警察向けです)
 

 もう一つは、男女共同参画法の委員会の二の舞にならないか、です。
 この法律の異常さはおそらくご存知でしょうが念のため、http://musume80.exblog.jp/i26
 です。
 その中に、委員会に参加する人材のばかばかしさがあります。http://musume80.exblog.jp/1740072/

 『 大沢 反論らしきものはほとんど出なくて
     反論するにはやはりそれなりの論理を
     準備しなければならない。
     それだけの論理のある人は、
     そう言っちゃあなんですが
     いなかったということですね(笑)。

 上野 審議会って、そんなに簡単に論理が勝つの?
     ホントかなあ。

 大沢 ここは特殊な審議会なんです。
     事務局が引き回したくても、
     その素養がないんです。
     大学で女性学を学んでませんし。
     ジェンダーという発想はまったくないわけで
     結局、委員(大沢氏)が発言し、
     自分の発言したことを起草して、
     文章を作っていくという、
     稀に見る審議会だったわけです。』

 まして、パリ原則によって運営するのが理想だとされる委員会。
 女性が半分委員になるというのは、パリ原則異常にこの法律の結果平等の考えのせいらしいですね。
 ここで、選ばれる人権についての高い識見とは、独裁政権下での戦いのようなものでなく、異常な思想への理解を示す態度になりそうな気がします。
 そうすると、半分ほどがある一面で異常なところのある・・・しかしふだんは処理能力の高そうな人が、安定収入をなげうって・・ということになりそうです。

 いや、営利のための仕事でなければ許可を得てやってもいいのだから、大学教授という・・・思想で人を煙に巻く若いバリバリの人・・という想像が最もしやすい。
 杞憂といえない前例があるわけなので。


 

Posted by: すー : 2005年04月08日 02:28

恐らく素ーさんだと思って先に謝っておきます。
コメント欄で何度も「素一」さんと記載しておりました。
大変失礼いたしました。

すーさん>
>現場というのは、どんな部外者が災難に引きずり込もうとするかわかりません。
>なので、この狭間の混乱を、「自分は関わらない」 などという態度を取ることは半分協力しているのと同じだと思います。

「自分は関わらない」の主語が人権委員会を指しているのか、はたまた混乱を知った国民を指しているのかがわからないので何ですが、混乱に関わらないことが間接的に混乱を助長していることは同意します。

> しかし、お上が「人権とはこうだ」 と決めることはもはや宗教です。

これは私とは違う考え方のようですね。

まず、自由と権利について、あくまで私の主観では
自由 : 全ての人は全ての言動を何ら束縛されることなく行うことができる。⇔リスク
権利 : 他者との間で利害の対立が発生する権利は制限される⇔責任、義務
と考えています。

このうち「自由」は他者の権利を侵害する自由や、極端な話他者を殺害する自由も含まれています。

権利の「他者との取り決め」が何かというと、ミクロでは一対一の個人同士での取り決め(例えば、友人間の借金であるとき払いと取り決めた場合、貸した側は取り立てる権利を制限している)であり、マクロではその取り決めを一般化した「法律」です。

つまり、個人の持つ権利とは「法律によって制限される」と考えるのが妥当であると思います。

よって、お上(法律)によって「人権はこうだ」と決められるのは極めて自然なことだと思います。

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ちょっと蛇足ですが。

両者を考えた場合、自由と権利とは同軸上に並ぶものではなく、自由とは権利よりもよりメタなものであると考える方が自然だと思います。

すーさんが例示されている宗教や倫理(あわせて以下 信条)などは権利に対して働きかけるものではなく、どちらかというと自由に対して働きかけるものであると思います。

そう考えると、「権利」に対する「法律」と「自由」に対する「信条」は、極めて似た対立構造にあり、かつ、全く違うレイヤの話であると言えるのではないでしょうか。

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「私の団体との連携」については一長一短かなぁとは思いますね。
確かに広島の事例のように特定の団体にべったりな論調が委員会で巻き起こる問題もありますが、一方この規定を削除(私の団体とは連携してはいけないと)したときに、まっとうな団体と連携せずにちぐはぐな事をやりだすという事も否定できませんよね?
仮に広島の事例が人権委員会で起こった場合でも、人権委員が行えることはお説教や良くて勧告ですので、処分の不服をもって司法に判断を委ねることも可能であることを考えるとそれほど恐れるものでは無いのかなと感じます。(広島の事例は体験してないが故の考えかもしれませんが。)

男女共同参画法の委員会の例ですが、これは修正案内の「内閣総理大臣による罷免動議」で防止することができるんじゃないかと思われます。

> 安定収入をなげうって~
収入の確実さから言えばどんな職業よりも人権委員のが安定している気もします。

---

_| ̄|○ 長くなりすぎたー

Posted by: 和尚 : 2005年04月08日 14:43

 説明語不足でした。
 そうですね――
 つまりは、僕の言いたいのは 【認識】 の問題だということです。僕は認識を盗まれる危険を語っているのです。
 人々が流されること、子供がだまされて洗脳された後、思想の自由の名で人生の実験台にされること。
 (紹介したリンク先を直接読んでもらえたでしょうか。)

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 『人権はこうだ』というのは、規則や法精神としての意味ではなく、「人権とはこうだと考えられる」 という考え方のことを指しました。
 みんながかってな説を唱えて発表するのは自由ですが、それは私的なものだということをはっきりさせるべきだと言いたかったのです。

 『自分は関わらない』 というのは、法務省が出してきた妥協案にあった 「思想宣伝に使われないようにする」 ということを指します。 そんな案では、弁護士会がかってに偽ブランドを名乗っても放置、という姿勢に見えますから。
 また、現場でこっそり使われるのは管轄内とはいえ、消極的姿勢を始めから見せていては防げないと思う。

 『「私の団体との連携」』
 日常語としての‘連携’はいいですよ。他の表現による条文もいいです。

 しかし、それ以外のあらゆる法律にありそうなこの言葉が、平成12年の警察とストーカーに関して以外になく、広島で使われたのが関係者に有名で、法務省も特別の通達を出している、となれば、ただのミスだとは思えないし、少なくとも、訂正されずに許容できません。
 議事録では、同和団体と親しい人もいたらしく、議事録は最終2回文しか読んでないですが、そっちの疑いもありますね。

 ネットの人たちは強そうですが、日本人は集会の非難と使命感の板ばさみで自殺したりするのだし。(かつて文化大革命でもそうでしたが)
 そういう弱さが世間にはあると。


 誤解されているようですが、この条文をもって権力を振り回す、なんて単純な想像を僕はしてません。
 僕が心配しているのが 「広義の教育」 であることをお忘れなく。
 具体的な想像の例としては、長くなるので、
 「間違いの指摘 & 想定ストーリー」http://plaza.rakuten.co.jp/scland/diary/200504050000/
 をどうぞ。
 しかし、あくまで一例です。 
  「広義の教育」 は 「標的」に狙われている、と思っているのです。なので起き易いかどうかではなく、起こせるに足るかどうかです。

>広島の事例は体験してないが故の考えかもしれませんが。

 そりゃ、僕もそうです。でも、部落団体のはずが、国旗国歌への思想を押し付けているのに付き合わされるという道筋の異常さは、よく知らないからといって考慮から外せるものではありません。


>修正案内の「内閣総理大臣による罷免動議」

 それは知りませんが、そもそも上げた例では 「問題に気づく認識」 自体がなかったのです。
 認識のないところに動議など生じないでしょう。
 政府は、まずこの世にどんな思想があるかを知ろうともせずに、民間の有識者に丸投げ、では話にならない。
 それを知り、日本の人材の厚み・レベル・バラエティ・年齢などの全体像を具体的に把握し、そしてバランスの取れる人選ができるとわかってから委員会の人数・配分を決めるべきです。
 そうでないと・・・僕は今の状態は ‘ばくちのような人材選び’ と想わずにはいられない。


>収入の確実さから言えばどんな職業よりも人権委員のが安定している気もします。

 確かに首にはできないでしょうね(笑)。でも三年契約なので。

>_| ̄|○ 長くなりすぎたー

 いえ、要点で返事させてもらいますので、自分は大丈夫ですが・・・ご苦労をおかけします(^^;)


Posted by: 素ー : 2005年04月08日 20:24

>修正案内の「内閣総理大臣による罷免動議」

 検索機能で調べたのでわからなかったが、つまりこのぺーじの本文中のことですね。
 全体像がどうもわかりにくいのでパスさせてもらって、もともとの法案の場合を語りますと、―― 自分の人権学説に基づいて行った行動は「非行」にできず、 罷免理由にできない。
 つまり異常な思想の持ち主でも、それを知らずに選んだのがまちがいで、罷免は不可能、だと思います。
 もとの法案の場合。

Posted by: 素ー : 2005年04月09日 00:41

素ーさん>
>『自分は関わらない』 というのは、法務省が出してきた妥協案にあった 「思想宣伝に使われないようにする」 ということを指します。 
>そんな案では、弁護士会がかってに偽ブランドを名乗っても放置、という姿勢に見えますから。
>また、現場でこっそり使われるのは管轄内とはいえ、消極的姿勢を始めから見せていては防げないと思う。

私の視点からすると、「弁護士会がかってに偽ブランドを名乗って」という行為はモロこの法(案)が思想宣伝に使われているように見えます。
弁護士会が弁護士会の名で行う行為を是正することを、「この法を思想宣伝に使っている」とするかは個別のケースによると思いますので一概に断定はできませんが、それを是正することは現条文で可能です。

ただし、あくまで可能であり義務ではない(と思います)のでそれを消極的と仰るのであれば同意します。
仔細は以下にあります。

http://www.qyen.org/archives/001134.html#n1

> 「広義の教育」は「標的」に狙われている、と思っているのです。
自らの思想を広めようとした場合、教育を足がかりにすることは戦略的に妥当でしょうからそのことは否定しません。

> なので起き易いかどうかではなく、起こせるに足るかどうかです。

これは可能か不可能で言ったら間違いなく可能でしょう。
ただし、それが現実的な確率を持つのかは疑問が残ります。

まず、このようなことを広範に行おうとした場合、擁護委員でなく人権委員会の委員としてそのような人物を送り込む必要があるということは異論なかろうと思います。

これはRiR6氏が言われる事なのですが、「人権委員会に入ることはとんでもなく難しい」という事が論拠の一つです。
人権委員の任命手続きとして、「人格が高潔であり~(以下略)」の人物の中から両議院の賛同を経て総理大臣が任命されるとあります。さらには定員は5名です。
ここに素ーさんの仰るような人物を送り込もうとした場合、両議院過半数以上の議席を持つ政党(各議員でも構いませんが)に対し、当該人物の委員入りに同意させるようコンセンサスを得なければなりません。
これは現在の郵政民営化などの騒動を見れば、1つの事案に対して安定多数の合意を得ることが如何に大変かということの事例と言えるでしょう。

そのような事を私の団体が行える可能性としては極めて低いと言わざるを得ません。
更には、各議員は選挙によって国民の信を問われる立場ですから、おおよそ国民の反発を買うような人物を推薦することは考えにくいです。

ただし、人権委員を選ぶにあたり恣意的にその人選を操作できる人たちがいます。
それは政府与党の議員達です。
彼らは国会において多数を占めるが故に与党でありますので、与党内のコンセンサスを得ることさえできれば如何様な人物でも委員に選ぶことができます。
しかしながら、彼らもまた選挙で信を問われる立場ですのでおかしな人選はしないと思います。

Posted by: 和尚 : 2005年04月11日 12:32

(つづきです)

ここからが本題です。

素ーさんの仰る「一見公平そうでその実偏った人権委員が任命された場合」ですが、これを防ぐことは法律としては現実的では無い気がします。
それは、現在その任命に日本で最高クラスのハードルを設けている裁判官でさえも、(主観ですが)妙な思想に基づいた不可思議な判決を出す方がおられる事を見ても明らかかと。

これは法が人間によって運営される限り避けることのできない問題だと思います。

では、この法案が通り仮に素ーさんの仰るような人物が人権委員に選ばれたとして、それ即ち「教育が歪んでしまうような事を、我々は指をくわえて見守るしか無い」ということを意味するのでしょうか。

私はそうは思いません。

人権委員会が教育に対して何かをしようとしたところで、直接的には教育機関に対する勧告までしかできませんし、間接的には指導要綱を委員会の望む形に変更してくださいと文部科学省に対してお願いすることしかできません。
つまりは何ら強制力の無い手段しか取り得ないのです。

ただ、教育機関に勧告を出すことで、その教育機関が軋轢を避けるために勧告に従うような事は予想されうる事です。
しかし、そのときこそ その教育機関で教育を受けている生徒、その父母、更には地域の住民や日本国民が声を上げればいいのです。
「その勧告は間違っている。世論に即していない。」と。

それで人権委員会が変わらなければ、そのような委員会を任命された与党に跳ね返りますし、人権委員会の誤った勧告には従う必要は無いという世論を形成し、それをもって教育機関に対し方針転換を迫ることも可能です。

もちろん、その委員(会)が用意周到にかつ徐々に人権の定義を自論寄りに形成し、結果的に現在の人権感覚から遠く乖離したものになるということも「可能性」としては有るでしょう。
しかし、それは既にシステムの欠陥ではなく監視を怠った国民の責任であると思います。

法の運用はシステム(法律)が決定した時点で確定的に決まるのではなく、国民の監視の下、国民の世論を反映して運用されるものです。

素ーさんの仰る懸念は、法の運用を継続的に監視するべきだという充分な根拠になり得ますが、それをもって法案に反対かと考えると疑問が残ります。

Posted by: 和尚 : 2005年04月11日 13:00

 異常な思想の人物が委員になる、というよりも、そう言うことに甘い人物がなる、ということの方がありそうだと思います。

 一概に言うと。
 いろいろな可能性があり、いろいろな問題の起きない可能性があります。
 全て揃えないと異常が起きないわけでもなく、どれか一つで起きるわけでもない。

 なので、条文にあるだけのことで人選がまともだとは思わない。
 議員を選ぶとき・・というのは、余計なことに口を出すな、という思考です。
 議員や官僚の情報環境が問題だということを言っているのです。言ってはいけないかのようにおっしゃってしまっていますよ。

 僕の言論は、
 『それをもって法案に反対かと考えると』 
--少し違います。
 法案の背後を含めて全体として、
 どんなやり方でも、その運用がおかしくなることの可能性を防ぐようにせずに進めることは反対。ブロックしてあれば賛成、容認。

 それをシステムとして用意するぐらいのつもりでいないといけないのが‘現状だと思う’ので、「注意して進めてほしいな・・」というゆっくりした姿勢でいない方がいい。 だから、反対を語るということです。
 今の議論は、法務省内でなく、政治家の間にありますしね。 僕は国民議論の一つとしてやっています。

 すでに起きてしまっている異常さを語ることにも役立つので。

Posted by: 素ー : 2005年04月11日 18:54

 システムというか、
 日本の人材の厚み、広がり、その人達のいろんな意見の傾向、その意見の本質性、・・・などがちゃんとわかったデータベースがあって、バランスが取れた人選ができる、できたと他の人にわかる、ということが必要でしょう。

 ただ単に、「これについてはこの人が詳しい」という人選でとんでもない歪んだ人を指定したのが、ジェンダーフリー法ですから。

 おまけに最も人権にくわしいはずの弁護士会、しかも東京のがあれでは、「安心させてくれないのにかってに安心できない」 ということですね。

Posted by: 素ー : 2005年04月11日 19:05

素ーさん>
>異常な思想の人物が委員になる、というよりも、そう言うことに甘い人物がなる、ということの方がありそうだと思います。

程度問題であればその通りだと思います。

>一概に言うと。
>いろいろな可能性があり、いろいろな問題の起きない可能性があります。
>全て揃えないと異常が起きないわけでもなく、どれか一つで起きるわけでもない。

うーん。いまいちよく分からないんですが、要するに何が起こるか分からないって事ですか?

> なので、条文にあるだけのことで人選がまともだとは思わない。

それはそうだと思います。条文で100%まともな人選が行われることを担保することは無理でしょうし。
だからこそ国民が注視することが大事でしょうと主張しているわけです。

>議員を選ぶとき・・というのは、余計なことに口を出すな、という思考です。

うーん。よく分かりません。

日本の立法府が代議制に基づいて行われている以上議員は国民の意思に合った人選がなされると考えないとおかしくなります。
その議員が選挙において信を問われることは、国民が最も強く口を出してるのと同じことじゃないですか?

>言ってはいけないかのようにおっしゃってしまっていますよ。

うーん。そんなこと言ったつもりは無いんですが。
どのへんでそう読めるのか指摘してもらえますかね。

Posted by: 和尚 : 2005年04月12日 17:55
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